シクセブSHINJIに寄せて…

朝も早くから出ずっぱりで、昼頃から夕方まで某所に缶詰め状態になり、その後ライヴ観戦…疲労困憊なハズなのに、昨晩はなかなか寝つけなかった。昨日8月31日に不慮の事故で亡くなったSECRET 7 LINEのSHINJIのことが浮かんでは消え、浮かんでは消えと繰り返してたからだ。Twitterでつぶやいたとおり、自分は彼の訃報を夕方、偶然出くわした音楽業界関係者から知らされた。「ぇ…ウソ?」と言った後、言葉が続かなかった。言葉にならない言葉が頭んなかを駆け回り、文言にならない文言も頭をもたげた。おそらく目は泳いでたと思う。

シクセブは活動歴8年の中堅パンクロックバンドで、これまでに近作『LIVE HARDER』(2014年)を含め5枚のフル作を出してきた。「パンクロックが元気ないよねぇ」とあちこちでまことしやかに囁かれててもシクセブはいつ何時もパンクロックバンドであり続け、独自の活動方針を貫いてきた。狭い世界だ、いつしかシクセブと顔見知りとなり、どこかで会えば立ち話をするようになり、ちょこちょことライヴも観るようになった。



そんなシクセブとの距離感が昨年、グッと縮まった。8月にa-nation islandにてEXTREME ROCKなる野外イベントを催したのが、きっかけだった。アクションスポーツ最大手チェーン、ムラサキスポーツと、我々GrindHouseが共同プロデュースしたスケボーなどのアクションスポーツと、ロックのクロスカルチャー隆盛を意図したものだった。これにシクセブに出演してもらった(ほかにTOTALFAT、Northern19、THE GAME SHOPが出演)。あのパンクロックバンド然とした鋭角的なスピード感、“SK8 FOR LIFE”(『LIVE HARDER』収録曲)という持ち曲があるなどクロスカルチャーのことをわかってくれてることなどが、まさにうってつけの存在とピンときたからだ。マネージャー氏に出演依頼をしたところ、ほぼ即断即決のごとくの出演OKをもらったのも嬉しかった。で、イベント当日。炎暑のなかシクセブはよく駆った。同時にステージの真後ろに組まれた世界最大級のスケボーランプを名うてのプロスケーターたちが勢いよく滑走した。時折、演奏のブレイクと、スケーターたちが技を決める瞬間が重なり、めちゃくちゃカッコいい光景、瞬間が生まれ、鳥肌が立ったほどだった。SHINJIのベースプレイはときに疾走し、またときに粘り気を伴いながらしなった。これはもう、間違いなくSHINJIならではのプレイだ。終演後、バックヤードでSHINJIをはじめ、RYO(vo,g)、TAKESHI(ds,vo)が満面の笑みを浮かべながら「とてもいいイベントに誘ってもらいました、ありがとうございましたっ!」とガッツリと握手してくれたことも今もなお憶えてる。

その延長というわけじゃなかったけど、その3ヵ月後の昨年11月に弊社主催で開催したpre-GrindHouse jamboree Vol.4にもシクセブに出演してもらった(ほかにRADIOTS、HAKAIHAYABUSA、INFECTIONが出演)。そして終演後に会場近くのロックバーで、初めてSHINJIやTAKESHIらと他愛もない話をしながら盛り上がった。そのとき「また一緒になにかやろうね」と互いに言ったのが、SHINJIとちゃんと話した最後だったと記憶する。

RYOとTAKESHIは幸い軽傷だと聞く。不幸中の幸いだ。が、しかしSHINJIは帰らぬ人となった。改めてSHINJIのご冥福をお祈りします。日本のパンクロック界は名ベーシストを失ってしまった…。

Rest in peace…










2015年9月1日
有島博志
photography by Day & Kana Tarumi


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