SikThとの出会い...そして今現在にいたる

来月SikThがFOUR unite ONE第4回で再来日、大阪と東京を巡演し、12月23日(水)に再始動後初の音源でミニ作の『OPACITIES』をタワレコ限定で発売する。再始動後の来日としては昨年10月以来1年強ぶりとなる。

『OPACITIES』&来日公演詳細
TOWEER RECORDS

SikThとの出会いは今から13年前の2002年に遡る。ロンドンで当時のマネージャー氏に会い紹介されたのが、SikThだった。彼の奥さまが日本人ということもあるんだろう、気も合い、ベクトルも同方向を向いてていきなり意気投合し話も大いに盛り上がった。そのとき手渡されたのが、2枚のEP『LET THE TRANSMITTING』(2002年)と『HOW MAY I HELP YOU?』(2002年/日本盤未発売)だった。




そのときはSikThというバンド名すら知らなかった。「これまでにあまりないタイプのバンド、音楽でかなり激しいよ。気に入ってもらえるんじゃないかな」とマネージャー氏の説明を受け、帰国後に聴いた。聴いた途端、トバされたことを今でも覚えてる。言葉はよくないけど「なんじゃこりゃ!? こんなバンド出てきちゃったんだUKからスゴっ!」となった(笑)。スタイル的には、ツインヴォーカルをフィーチャーしたテクニカルなエクストリームメタル。だけど、その定義に完全には押し込められないものを彼らはたくさん持ってて、とにもかくにも尖がったテンションと切迫感が強烈だった。これをきっかけに自分は一気に彼らに入れ込んだのだった。


音源デビューした頃の、ごく初期のバンドのアー写

新人バンドをド頭っからメディア、つまりGrindHouseを介して大プッシュするというのは、それなりの“慎重さ”と“覚悟”を求められる。生来、自分にはその“慎重さ”が少々欠落してるところがあるため(苦笑)、当時はまだ正式日本デビュー前で、かつフル作すら出てない時期だったにもかかわらず、彼らの曲を進んでGrindHouse fmでかけ、GrindHouse usenで選曲した。そして初フル作『THE TREES ARE DEAD & DRIED OUT WAIT FOR SOMETHING WILD』日本盤デビューの2004年からその動きはさらにブーストした。


Vol22表紙と掲載インタヴュー記事ページ。現在はVol92ゆえずいぶん前のことだ

SikThの初来日は早かった。日本盤デビューから数ヵ月後のEXTREME THE DOJO VOL10 SPECIAL参戦でそれは実現した。ANTHRAX、KILLSWITCH ENGAGE、THE DILLINGER ESCAPE PLANらと同じステージ上がり、東阪で計3回のパフォーマンスを披露し、より注目度は高まった。そして、その後半年も経たないうちにフジロック参戦で再来日した。その頃の彼らに対する周囲の、そしてファンの期待度がどのくらいのものだったかを窺わせる流れだった。


大阪公演のライヴリポ


フジロック参戦時に撮ったたくさんの写真を使ったダイアリー的記事

2006年6月、2枚目のフル作『DEATH OF A DEAD DAY』が発売され、彼らはそれを携えてツアーに出た。が、しかし、その途中の2007年5月に半ば空中分解し、活動休止に追い込まれてしまう。その引き金を引いたのがマイキー・グッドマンとジャスティン・ヒルのツインヴォーカル隊の脱退だった。以降、バンド周辺からは「再始動の確率は低い」と漏れ聞こえてきてた。その裏事情をマイキーが後にこう語った。IRON MAIDENのエイドリアン・スミス(g)のソロプロジェクト、PRIMAL ROCK REBELLIONの初フル作『AWAKEN BROKEN』が発売されたとき、全面参加したマイキーが取材に応じた。 「当時SikThのメンバー全員がいろんな意味で若かったんだ。活動状況が予想よりうまくいってたことで、みんながみんな強く自己主張し、譲らず、内部での衝突が頻繁に起きてた。つまり、若気の至りだったんだ」 「再始動の確率は低い」とまことしやかに言われてたものの、昨年Download Festival出演で突如、8年ぶりに活動を再開。その流れで10月には東京公演のみだったけど10年ぶりに再来日し大きな話題となった。そのときの対面取材記事が http://www.grindhouse.jp/interview/Sikth2014.php だ。答えたのは、マイキーとダン・ウェラー(g)だ。



実はこのときから自分はマイキーやダンに「もし、今後音源を作り出すようなことがあったらうちから発売し、また来日もしてほしい」とアプローチしてた。ただ、まだこのときはダンもマイキーも「新音源が出せたらイイなと思ってるよ」ぐらいのレベルだった。その後はマイキーと何回もメールのやり取りをしつつ日に日にそれに現実味が伴い出した。そして、ついにそれが実践できることになったのだ。なんかとても感慨深い。

5月に再来日したDONOTSも、8月に再来日したINSOLENCEも、FOUR unite ONEに参戦してくれるバンドの多くとの間には、そうした長いつき合いがある。参戦が決まるたびに人間関係って本当に大事でありがたい、という想いを噛み締める。SikThをぜひ観てほしい。トバされること請け合いだ。新ミニ作『OPACITIES』もぜひ聴いてほしい。さすがの出来だ。

Be pure!


2015年11月20日
有島博志


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