この2年間でBABYMETALは大きく成長した! 
その軌跡を彼女たち自身が語った!!

待望の新作『METAL RESISTANCE』がいよいよ発売を迎える。さらなる大炸裂がここ日本はもとより、欧米のあちこちで起こることは間違いない。『BABYMETAL』からの2年間を聞いた。

――『BABYMETAL』を発売してからちょうど2年が経ちますね。その間には日本国内をツアーしたり、海外へもたくさんいき、フェスティバルにもどんどん出ました。今振り返ってみて、どんな2年間でしたか?
SU-METAL「2年前ってたぶん武道館をやっていた時期で、まだ海外にもいっていなかったと思うので、そういう意味ではたくさんライヴをした、という想いがあります。充実しすぎていて『BABYMETAL』を出したのが2年前とはあまり思えないですね。2年前に自分が見ていた景色と、世界を回ってきて今自分がBABYMETALに対して感じていることが全然違っているぐらい自分は成長したし、BABYMETALというものが広まってきたというのを感じていて。音楽に対する向き合い方も変わりました。2年前はどちらかというと“ライヴをやらなきゃ”だったんですけど、今は“ライヴをやりたい”に。ライヴ中も楽しめるようになったし、3人の結束力も2年前より高まっていると思うんですけど、ツアーを回っていくなかでスタッフさんと交流する機会も増え、自分たちだけじゃなくスタッフさんに支えられていることを実感したり、お客さんがあってライヴができていることも改めて実感したりして。いろんな意味で成長しているんだなと思います」
MOAMETAL「さっきSU-METALが言っていたとおり、この2年間アッと言う間だったなという印象が強いですね。ファンの方はこの2年間ずっと新作やライヴを待っていてくれたと思うんですが、この2年間ためてきた曲、そしてこの2年間体力をつけてきたことで、どんどんレベルアップできているんじゃないかなと思うので、この2年間を経てこれからどうなっていくのか自分でもすごく楽しみDEATH!」
YUIMETAL「2人が言っていることとだいぶ同じになっちゃうんですけど、この2年間を振り返ってみると重大なことがありすぎて2年じゃ収まり切らないなという感じがしています(笑)。長かったなとも思えるし、でも流れに乗ってがむしゃらに駆け抜けてきた2年間だからアッと言う間だなとも感じるので、言葉に表すのがむずかしいんですけど。海外を回るようになったのがちょうど2年前ぐらいで、海外にいって今まで自分が考えていたこととはまったく逆のことを考えている人たちと触れ合うことで自分のなかでの考え方がすごく変わったし、言葉の壁を越えてBABYMETALの曲を聴いてもらったり、日本人の方と海外の方が友だちになったり、世界がひとつになっているのを自分たちで体験しながらBABYMETALのライヴをやるようになって、やっていけばいくほどBABYMETALに対する気持ちがどんどん大きくなっていった。海外にいくことや自分がBABYMETALでいることの責任感もだいぶ大きくなった2年間なんじゃないかなと思います」

――海外では小さい会場や大きな会場、いろいろなところでライヴをやることによってみなさんの経験値が高まり、視野が広がり、見聞も増えたでしょう。だけど、これは誰もが経験できることじゃない。この2年間の経験で自分の確かな成長を実感しているようですけど、そうした誰もが経験できることじゃないさまざまなことを経験することで“女の子”から“大人の女子”へとなっていく自分というのを実感したことはありますか?
SU-METAL「まず、日本の常識が海外ではけっこう通用しない(笑)。こっちで準備してきたはずなのに向こうにいったらいきなりいろいろ変わってそれに対処しなきゃならないとか、そういうのもひとつの経験だと思うんですよね。根本的に向こうの人とは考え方が違うから話していても自分がこうだと思い込んだものがそうじゃなかったりとか、新しい世界を知れたという意味では成長ということにもなると思うんですよ。なによりも向こうは年齢のギャップがあまりない。カフェでごはんを食べていると小学生ぐらいの女の子が私たちのことを年下だと思い込んで見ていたりするんですよ(笑)。すごくお姉さんだと思った人が自分よりも年下だったりして年齢がよくわからない。向こうの人って子どもでも責任感があってしっかりしている方が多いので、そういうのを見ていて自分もしっかりしなきゃなという意識もあるし、国によっては大人として扱われることもあるので、そういう意味でも大人に近づいているんだなと実感しますね」
MOAMETAL「このメンバーで初めていった海外がシンガポールだったんですけど、その時点で同世代の子とは全然違うことを経験しているのでちょっと大人になった感じはしていました。でも最近海外ツアーをさせていただく機会が増え、自分の考え方が本当に変わったことを実感しています。音楽って世界共通なんだなっていうことを心では思っていても体験することって、なかなかできないことじゃないですか。でも海外でライヴをやって本当に音楽ってすごいなって思ったり、いろんな欲が出てきてこの3人でもっとがんばりたいって思ったりしたことが成長につながっているんじゃないかなって思います」
YUIMETAL「たしかに自分のなかで成長している部分があるんじゃないかなって思ってはいるんですけど、いま自分はもっと成長したいなと思ってて。海外にいったときも、実際に話す機会があったとしてもまだなかなか海外の方と話せなかったり、そういうチャンスがあっても逃しちゃったときもあります。次は三度目の海外ツアーなので、もっと自分から前に出て自分から成長しにいけたらいいなと思ってます」

――ヨーロッパって国が陸続きでつながっているけれど人の気質も食べ物も生活習慣や環境も全然違うでしょ。ツアーで訪れて気に入った国は?
MOAMETAL「私はドイツですね。食べ物が大好きなんですよ。本当においしいんDEATH! ドイツで私、聖誕祭をやらせていただいて。海外にいくと取材を受けたりライヴをしたりと転々とするのでそんなに観光する時間はないんですけど、食べ物を食べることによってその国のよさを知れると思うんですよ。ドイツの食べ物は本当においしくて好きだなと思いました」

――子牛のカツレツでウインナーシュニッツェルって知っています(笑)?
MOAMETAL「わあ、食べた?」
SU-METAL「シュニッツェル食べた」

――ケルンの駅から5分ぐらい歩いた川沿いにすごくシュニッツェルがおいしいお店があるんです。
SU-METAL「メモって(笑)!」
MOAMETAL「いきたいな」
SU-METAL「私が一番好きなのはニューヨークですね。あそこの街ってニューヨーク生まれニューヨーク育ちみたいな人が少ないというか。観光客も働いている人もいろんなところからきてるから、みんなオープンな感じで初対面でも話しかけてきてくれる。英語がわからなくても向こうもたぶん英語が母国語じゃないからなにが正解かわからなくてもとりあえずしゃべろうとする。街自体がすごく刺激的ですし、それまでシンガポールとかアジアはいってたんですけど、ニューヨークが初めていった欧米で、ヨーロッパより前にニューヨークにいったので、初めていったときの驚きはすごく大きかったです」

――メルティングポットという言葉があり、ニューヨークは人種やカルチャーのるつぼですから。
SU-METAL「そうですね。だからいくたびに刺激をもらえる場所なんですよね」 YUIMETAL「私はフランスがすごく印象に残っているんですよ。フランスはYUIMETALの聖誕祭をやった場所なんですね。だからライヴの日には“YUIMETAL Happy Birthday”という垂れ幕を持ってくださるお客さんがいたりアンコールのときに“Happy Birthday”を歌ってくれたり、ライヴ前にスタッフさんがケーキを用意してくださってサプライズでお祝いしてくれたりと心が温かい人たちがたくさんいるなと思ったので、そういう人たちに囲まれたあの国がいいなと思いました。あと街並が日本と全然違って、お城とかが多くてすごくきれいだから、歩いているだけで映画の世界にいるみたいな気分になれるのがすごく楽しかったので何回でもいきたいですね」



――海外のフェスに出て有名なアーティストたちと同じステージに立つでしょう。JUDAS PRIESTとか、みなさんから見ると大先輩というより、もうおじいちゃんのレベルで(笑)。これまで会って一番楽しかったアーティストとは? フレンドリーで初対面でも緊張せずに仲良くできたのは誰でした?
MOAMETAL「今パッと思いついたのはサマソニのときに初めて会ったMETALLICAのカーク(・ハメット/g)さんですね。カナダのモントリオールで二度目に会ったときに私たちのことを覚えていてくださったことがすごくうれしくて。全然しゃべれなかったんですけどうれしかったなって思いました。あとBRING ME THE HORIZONはフェスに一緒に出させていただくことが多くて。アワードにも一緒に出させていただくこともあって、写真も撮る機会が多かったんですけれど。イギリスのフェスに出させていただいたときに少しお話をして、Tシャツあげるよって言ってくれて。こんな私たちでも話しかけてくれることがうれしいですね」
SU-METAL「私もやっぱりMETALLICAさんかな。サマソニの大阪のときにお会いしたんですけどそれが2013年だから3年前。私たちもまだ日本のフェスに初めて出ますというぐらいの年だったんですよ。まだ始まったばかりでメタルのこともよく知らないという状態のときにお会いしたんですよね。ライヴ前にお会いしたので、最初は人のよさそうなおじさんだなと思って(笑)」

――METALLICAが人がよさそうなおじさん(笑)。
SU-METAL「いま考えたらすごいことなんですけど、そのときはまだなにも知らなかったので(笑)。その後にMETALLICAさんのライヴを観にいき、うわこんなにすごい人たちに会ってたんだなというんでとても衝撃を受けたのを覚えてます」 YUIMETAL「私もMETALLICAさんかなって思います。一番初めに会ったときの衝撃がすごくて。最初に会ったときはすごくフレンドリーに話しかけてきてくれたんですけど、ライヴを観るとそのときとは全然違ってギャップがあって、同じ人とは思えないぐらい。どの動作もすごくかっこよく見えるし、お客さんを巻き込んでいる感じとかも。裏にいるときとは全然違って、そのギャップがかっこいいなと思った印象がすごくあります」

――昨年末に横浜アリーナ公演のライヴリポートを書く際にMOAMETALさんからいただいたコメントに「初めてBABYMETALをやったときはメタルのことがさっぱりわかりませんでした」とありましたけど(http://www.grindhouse.jp/report/Babymetal2015.php )、それから時間が経ち活動も重ねた今、メタルのことがわかるようになりました?
MOAMETAL「私たちはBABYMETAL流のメタルだと思うので、それが本当のメタルかと言われたら正直よくわかっていません(笑)。いろんなフェスに出させていただくことが増え、SLIPKNOTさんやSLAYERさんのライヴを見せていただいたりしてメタルってこういうものなんだと思うことは増えたんですけど、正直普段はそんなに聴くような音楽じゃないのでしっかり理解はできていないと思います。でも最近、メタルってあんまり流行ってないと言うじゃないですか。それがいやだなと思って。私たちがメタルをもう1回日本で流行らせたいと強く思うようになりました」

――横浜アリーナに向かう道すがらファンの人たちを見ていて印象的だったのが、ツインテールの女の子が多いこと。BABYMETALに一歩でも近づきたいんだなあというファンの意識をすごく感じました。今言ったBABYMETALならではのメタルというのはよくわかります。そういうファンの人たちの強い憧れ、想い、そしてそれらがひとつの現象にすらなっていることをどう受け止めてます?
SU-METAL「素直にうれしいですね。BABYMETALを始めたばかりの頃はどっちかというとアイドルのファンの方が多かったんですけど、ロックフェスに出るようになってメタルが好きな方がファンになってくださった。あと“ギミチョコ!!”の振りのマネをYouTubeに上げてくださる方が増え、そこから私たちと同世代からもっと年下の子どもとか、最近はおじいちゃん世代の方までライヴを観に来てくださるんですよ」

――実に幅広いですね。
SU-METAL「そうなんですよ。そうやってだんだんファンの方が広がってきている姿を見ているとすごくうれしいですね」

――どうです? ステージから見ていて同じツインテールの子たちがいっぱいいるなってわかるじゃないですか。
YUIMETAL「すごくうれしいなって思います。ライヴ中も“この子かわいい!”と思いながら(笑)」

――あんなに動き回っているのに客席をしっかと見る余裕があるのもスゴい(笑)。
YUIMETAL「フェスだとアウェイのところが多いじゃないですか。でもパッと見ただけでBABYMETALのお客さんだとわかるので、そういうのを見るとがんばろうって思います」
MOAMETAL「本当にただただうれしいですね。正直まだ信じられていないというか。私たちと同世代の子が私たちのマネをしてくれることがすごくうれしくて。それは憧れてくれてるってことだととっているんですけど、そう思うとその人たちのためにもっとがんばらなきゃなと思います」


この続編や、2枚目の新作『METAL RESISTANCE』に関する詳細な話は、3月31日発行のGrindHouse magazine最新号Vol96表紙の記事掲載号でお楽しみください。


text by Hiro Arishima


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