ついに日本に上陸したGOJIRA! 
嬉々として語るジョーをお届け!!

いやぁ、すごかった。LOUD PARK 15出演で初来日を実現させた、フランスのプログレッシヴ/エクストリーム・メタルバンド、GOJIRA。緻密に練り上げられた楽曲を、タイトながら豪快なプレイで放つ様に、度肝を抜かれた人も多いだろう。終演後、日本には常々行きたいと思っていたという、ジョー・デュプランティエ(vo,g)に取材が実現。紳士的かつ無邪気な笑顔で、日本の印象や自分たちの活動スタンス、そして今後のことを語ってくれた。



――大阪、東京でSLAYERのサポートを務め、LOUD PARK 15に出演…初めての日本を通して、いかがでしたか?
「すべてが最高だったよ! 本当によかった。SLAYERのオープニングとLOUD PARKに出るなんて、僕たちが初めての日本で自己紹介をするには最高の機会だったと思う。僕たちだけのツアーで来るよりも、何倍もいい結果が残せたと思うね。お客さんの反応もよかったし、とにかくいい感じだったよ」

――バンドのフェイスブックで見たんですけど、日本に着いて、まずプリクラを撮ったみたいですね(笑)。1週間近い滞在で、日本のカルチャーにも触れられましたか?
「あぁ、インスタグラムやフェイスブックにアップしたやつだね。もう、自分たちが日本に来てどれだけ興奮しているのか、表現しきれないくらいだった。“楽しんでる?”って聞かれたら、“楽しんでるんじゃないよ。超楽しんでる!”って答えなきゃならないね。楽しみすぎって感じかな(笑)。僕たちは、以前から日本についてすごく興味と好奇心があった。来てみたら、こんなにもたくさんの人がいて、自分たちの知らない言葉を話して、書いて、食べて、暮らしているんだと実感した。常々行きたいと思っていたし、日本という国には、特別な感情を持っているよ。しかも初めてなんだから、余計にだよね」

――楽しんでもらえたようで何よりです。僕も今回、GOJIRAのライヴは初体験でしたが、予想や前評判の100倍すごかったです。とにかく熱いステージでしたね。
「ありがとう! 初めて観た人からそう言ってもらえて本当にうれしいよ。僕たちはいつもステージではすごく動くんだけど、音楽をプレイすることに興奮して、我を忘れてしまうんだよね。医者からはムチウチになってしまうかもしれないからやめなさい、と言われているんだけど(笑)。でも、やらずにはいられないよ」

――GOJIRAは「プログレッシヴ」とか「テクニカル」という言葉とともに紹介されることが多いですよね。だからもっと淡々と、クールにプレイするのかと思っていたので、余計に驚きました。
「ありがとう。僕たちの信念や、政治的な姿勢なんかは、音楽に込められているからね。ステージ上では、いちいち曲にどんな意味があるのかを話すよりも、激しくて熱いライヴをやりたいんだ。なんたって、僕たちは激しいロックバンドなんだから。まぁ、そのせいで母親に口汚い言葉使いを叱られることもあるんだけど(笑)」

――セットリストも、キャリアをまんべんなく総括するような内容でしたね。
「新作が出て1年くらいは、新しい曲を中心にセットを組んでいたんだけどね。もうだいぶ時間も経ったことだし、それに初めての日本だしさ。新しい曲をやるよりは、まずこのバンドのことを知ってもらうことを優先したんだ」

――では最新作『ランファン・ソヴァージュ~野性の少年』(2012年)を、今はどう捉えていますか?
「それはすごく難しい質問だなぁ。作品は、僕にとっては子どものような存在というか、自分の一部という感じなんだよね。それを客観的に言うのは難しいよ。ひとつあげるとしたら、サウンドのプロダクションがあまりよくなかったかもしれない。音を詰めこみ過ぎたような感じがするんだよね。可能ならば、マスタリングでいろいろと調整したいな。まぁもう出てしまったものだし、次の作品をどうしようか…ということに、もう頭が向いているよ」

――GOJIRAといえば、ジョーとマリオ(ds)の兄弟のコンビネーションですよね。弟がバンドの屋台骨を支えているのは、ジョーとしても安心感があるのでは?
「たしかにそうだね。PANTERAやSEPULTURA、昔のARCH ENEMY、それに日本だとマキシマム ザ ホルモンもそうだけど、やっぱり兄弟は同じDNAを持っているし、サウンドがすごくタイトになりやすいんじゃないかな。GOJIRAも、マリオこそがバンドの要だと言われることが多いんだけど、それには同意するよ。まぁ“…僕は?”と思うこともときどきあるけど(笑)」

――『ランファン・ソヴァージュ~野性の少年』をリリースした後、EPを出す予定でしたよね。ただ曲を保存していたHDDがクラッシュしてしまったとは聞いていますが、その後作業の状況はどうですか?
「そうだなぁ…(苦笑)。クラッシュしたHDDから、どうにかファイルはリカバリーできたから、データはあるんだ。でも時間がしばらく経ってしまったこともあって、いろいろと手直ししたい部分も出てきていてさ。だから時間こそかかっているけど、リリースは必ずするよ。4曲のうち、1曲(“Of Blood And Salt”)はイギリスの音楽雑誌の企画で公開したんだけど、デヴィン・タウンゼンドやMESHUGGAHのフレデリック(・トーデンタル/g)なんかが参加してくれているんだ。ほかの曲にもいろんなゲストが参加してくれているから、ぜひともみんなに聴いてほしいよ」

――ではそのEPを出してから、次のアルバムを…という予定ですか?
「あぁ、ゴメン、言葉が足りなかったね。次は新しいフルアルバムを出して、それからEPを出すつもりだよ。アルバムを来年の前半…夏くらいまでに出して、その翌月くらいにEPを出したいと思って、いろいろ計画しているんだ」

――次のアルバムは、どんな内容になりそうですか?
「とても自然な進化をすることができたと思う。“これは僕たちの最高傑作だ”と言えるものになるはずさ。すごくエキサイティングだし、こんなものができてうれしいよ。これまでとは少し違った部分もあるけど、間違いなく僕たちらしい作品だと思う。全体としては、これまでよりももう少しすき間を生かした、キャッチーな曲もあるし、エピックな感じの曲もあるし、短めの曲もある。いろんな曲ができていい感じさ」

――では、次のアルバムやEP、2回目の日本ツアーも楽しみにしていますね。
「うん、ぜひ楽しんでほしいよ! ただ、もちろん僕たちはいい作品だと思っているけど、みんながそう思うとは限らないからね(笑)。あんまり言い過ぎて、変に期待させるようなこともよくないと思うし。もし君が“前のアルバムの方がよかった”だなんてインターネットに書きこんだら、すごくショックをうけるに違いないよ(笑)」


text by Yusuke Mochizuki
translation by Mariko Kawahara


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