ANGRY FROG REBIRTHが、「新しい世界」
に向かう一歩を踏みだした瞬間!

ANGRY FROG REBIRTH
April 12th, 2014 at Shibuya Cyclone, Tokyo

とんでもない勢いだった。ANGRY FROG REBIRTHのことを、もう止めるこ
とはできない。そう確信させてくれるライヴだった。

4月9日にリリースしたシングル『EMILY』で、歌ものという新境地を開拓した
彼らだが、その足で東名阪を廻るツアーを敢行。東京は彼らの自主企画で
あるUNDER THE DEADの第4回という形で、渋谷のCycloneとGARRET
の2会場を使って開催された。盟友たちも出演し華を添えたが、ぶっちゃけ、
ANGRY FROG REBIRTH(AFR)のひとり勝ちだったのは間違いない。

見事にソールドアウトとなったこの日。AFRの始まる前に会場に着いてみる
と、とにかく人、人、人。黒山の人だかりとはこのことか。そしてフロア後方に
陣取ったはいいけれど、どんどん人が流れ込んでくる。途中で通路が完全
に詰まったようで「もう少しフロア奥に進んでください!」とアナウンスまでされ
たほどだ(しかも1回や2回ではない)。そしてやっとフロアが暗転し、ライヴ
の始まりが告げられたのは、予定を20分近く過ぎてからだった。

「いいか、渋谷? 暴れる準備しろよ!」
Ikeda(vo,g)の号令に続き、すっかり定番となった“2step Syndrome”で幕
を開けたライヴ。普段ならすぐさまサークルピットができあがるこの曲だが、
もう限界を越えた観客が押し込められているため、フロアにはモッシュをす
る余地もない。全員がその場で飛び跳ねることで、エンジンがフル回転の
バンドに食らいついていく。
そのまま“Funky”、“FIGHT IT OUT”、“End Of Sorrow”と加速させていくが、
相変わらずモッシュはもちろん、2ステップもままならない。ダイバーが人の
上にあがるのにも難儀するほどだ。ゴソゴソと人がうごめくなかで、熱気と
湿気ばかりがグングン上昇し、酸素が薄くなっていく。

この夜、新曲が2曲プレイされた。U(vo)が「左右に分かれてくれ」とWall Of
Deathを半ば無理やり(しかも2回)発生させた“Summer Day”は、“FIGHT
IT OUT”をよりポップな方向に進めており、タイトル通り夏のフェス向きな曲。
続いた“U&I”は、逆にしんみりとメランコリックな歌もの。明らかに“EMILY”か
らの流れにある曲だが、Uも初めて歌を披露する等で新境地も見せるが、シ
ンガロングも忘れない。

“EMILY”からまたギアチェンジし、“Bright Foot”でバンドがステージを降りるこ
ろには、もうあたりはぐっちゃぐちゃ(笑)。後ろで立っているだけのこちらまで、
じっとりと汗まみれになったほどだ。
そしてアンコールはまたまた歌ものの新曲“Devil’s Way”と、最初期の名曲
“Tonight”で恒例の山手線モッシュを行い終了。もうバンドも勢いあまったか
のようなプレイだったが、とにかく力を絞り出すかのように、駆け抜けていった。

イベント形式のため、ライヴは40分にも満たなかった。とはいえメロウな歌を
前面に出した楽曲を効果的に挟み込むことで、全体に緩急がつけられており、
見ごたえは充分。加速度のコントロールによって、ステージにひきつけられっ
ぱなしだった。新境地を開いた後というのは、それが板につくまでに時間を要
するもの。それがすでにここまでの表現力を持つまでになっていたとは、本当
に驚いた。

これから、6月に初のフル作『BRAVE NEW WORLD』をリリースし、渋谷のCL-
UB QUATTROをファイナルに据えたツアーも行いANGRY FROG REBIRTH。
今から言っておくが『BRAVE NEW WORLD』が、またとんでもない出来栄えの
作品になっているのだ。この勢いとアルバムで、マジでとんでもないことを巻き
起こすに違いない。


文・望月裕介/text by Yusuke Mochizuki
photography by Ryota Mori


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