真夏の青空の下、
エクストリーム・スポーツとロックが共鳴!!

EXTREME ROCK
August 15th, 2014 at a-nation island Resort Stage, Tokyo

スケートボードやBMX、インラインスケートなどのエクストリーム・スポーツと、ロック
のクロスカルチャーを目指し、国内外のトップライダーとTOTALFAT、Northern19、
SECRET 7 LINE(S7L)、THE GAME SHOP(TGS)が、炎天下の野外ステージで刺
激的なコラボを展開した「EXTREME ROCK」。
同イベントは「エクストリーム・スポーツ」サイドのプロデュースをムラサキスポーツ、
同じく「ロック」サイドをGrindHouseが担当。国内最大級の夏フェスとして8月14日か
ら国立代々木競技場敷地内にて開催されたa-nation islandの一環として、真夏の
太陽が容赦なく照りつけて肌を焦がした8月15日の午後に開催。各バンドが熱いライ
ヴ・パフォーマンスを繰り広げる中、ステージ後方に設置されたランプ上ではジミー・
ウィルキンス、安床BROTHERSといった第一人者たちも、華麗な滑りや技で度肝を
抜いた。

そんなイベントの切り込み隊長となった
のがTGS。英ベース・ミュージックに影
響を受けつつ、バンド・フォーマットに多
彩なエレクトロ・サウンドを融合させたハ
イブリッドな6人組だ。10月にニューEP
『FUTURE GAME』のリリースを控えて
いる。さらに注目が集まる中、ステージ
袖から円陣を組む声が聞こえてくるなど
気合いこんでのパフォーマンスで強烈
な印象を残した。
横にビアガーデンのテラスが設置された
りと、その名のとおりリゾート地を彷彿と
させるRESORT STAGE周辺。その開放
的な雰囲気に反し(?)、ロック・ダイナミズ
ムとダンサブルな要素が協調とせめぎ合
いを繰り返すサウンドは、音源以上に猥
雑でスリリング。KIMITO(vo)も「真夏だか
ら頭を空っぽにして盛り上がれ!」などと会
場を煽動。彼以外のフロント陣もオーディ
エンスと繋がろうと随所でアクションを起
こし、観客もエレクトロなビートに合わせ
て手を振るなど呼応した。
さらに、ランプ上ではライダーたちもロック
ライヴの濃密なヴァイヴに共鳴。ここぞと
いうタイミングで荒技を決め、これがただの
ライヴイベントではなく「EXTREME ROCK」
のそれであることを実感させた。

S7Lも登場から会場を煽り、RYO(vo,g)の
「行けんのかよ、代々木!」でライヴをスター
ト。3人が“DOWN TO HELL”からアグレッ
シヴかつエモーショナルに攻めると、ステー
ジ前では早くもおしくらまんじゅうが始まり、
その頭上を次々とオーディエンスが運ばれ
ていった。
拳を突き上げ、ジャンプするSHINJI(b,vo)。
すると、今度はBMXが青空に向けて大ジャ
ンプ。RYOもギターを掲げ、TAKESHI(ds,
vo)はキツいといった表情で上半身裸となっ
た。たしかに灼熱地獄だった。拭いても拭い
ても汗が止まらず、冷静に物事を考えるこ
ともなかなか難しかった。それでもなお、い
や、だからこそバンドと観客は本能のままひ
とつになっていったと言えよう。そのパワー
はランプ上のライダーをも後押し。華麗な技
の数々もメロコア/イージーコア魂をさらに
熱くさせた。
「前から後ろに右から左、全員でジャンプし
ようぜ!」。RYOはラストの“IT'S ALL RIGHT”
でオーディエンスにそう呼びかけた。その言
葉とともに、ステージ前では肩を組んで笑顔
でジャンプする輪が広がり、ライヴ自体もポ
ジティヴな雰囲気で終わりを迎えた。かかげ
たベースを満足げにバキバキ鳴らすSHINJI。
さわやかな風も火照った体に快く吹きつけた。


続くNorthern19は持ち前の憎めないキャ
ラクターとともに、飾らずエネルギッシュ
に疾走。FOR FUNな姿勢でオーディエン
スと一体になり、メロディック・パンク/エ
モの楽しさを体現した。それこそ笠原健太
郎(vo,g)の一挙手一投足は、野山を駆け
回る子どもを彷彿。表情でギターを弾き、
足を前後にジャンプする姿は無邪気で微
笑ましくもあり、こちらの心も裸にしていった。
“GO”、“MORATORIAM”と好曲で飛ばし、
「自由にやろうぜ! ライダーも自由にやる
から! 真夏にふさわしい曲をやります」と
プレイしたのはズバリ“SUMMER”。ステー
ジ前はポジティヴかつカオスに盛り上がり、
モッシュの輪が広がっていった。さらにラン
プ上ではスケートボード、BMX、インライン
スケートが入り乱れての技の応酬。この瞬
間、筆者は呆気に取られるという言葉の意
味を初めて分かった気がした。
最後は「ライダーたちに大きな拍手を。ここ
にいるみんなに最大級のラヴソングを」と
“STAY YOUTH FOREVER”。「ウォーウォー
ウォ ウォーウォーウォ」のフレーズでひと
つになる会場。笠原はマイクを通さずに叫
び、ステージ前では人海の上をオーディエ
ンスが運ばれていった。
曲中では当日が終戦記念日だったことも
あり、笠原は「こんなにも幸せな日本!」とも。スケーターズ界の牽引者であり、MCも務めた上田
豪も、転換時に8月15日が何の日であるかに触れていたが、自分もまたと一緒に歌いながら、
心から音楽、ひいてはエクストリーム・スポーツとのコラボを楽しめる時代に生きていることを再
確認していた。

そしてトリはTOTALFAT。リハーサルとして
セットリストに含まれていなかった“Summer
Frequence”が演奏されると、観客はもうノリ
ノリ。完全に下地もできあがり「パンクロック・
ショーをはじめようぜ!」とJose(vo,Left-g)。
本番は“ROCKERS IN DA HOUSE!!”で始
まり、フランクさの中に含蓄が息づくステー
ジを展開。米西海岸のメロコアを原点とした
ダイナミズムも会場の雰囲気とマッチし、お
祭り騒ぎのライヴが続いた。 
“PARTY PARTY”ではランプ上をも巻き込む
ように「ライダーのみなさんも(♪PARTY PA-
RTY♪と)叫ぼう!」とJose。“夏のトカゲ”では
ステージ前をオーディエンスの回すタオルが
埋め尽くし、“Highway Mark4”では「ランプ
上でサークル・モッシュをしてもらいましょう!」
とShun(vo,b)。疾走感に乗せてスケートボー
ド、BMX、インラインスケートが交錯し、ステー
ジ前ではモッシュの輪が渋滞を起こしながら
回転した。
ラスト1曲となり、「この続きはライヴハウス
で」と熱っぽく語りはじめたShun。その言葉
にはストリート・カルチャーに関わるすべて
の人へのリスペクトと、未来への意思が感じ
られた。加えて「後ろのほうでたまたま見た
人も何か引っかかるものあったら、ライヴハ
ウスに来てください。俺たちは来週もそこでやっています」と、パンクの原点に
根ざした活動への自負も。それだけに“Good Fight & Promise You”はより力
強く響き、その場をポジティヴなヴァイヴでひとつにした。
来年もまた真夏の青空の下、エクストリーム・スポーツとロックの暑くて熱いコ
ラボが行われることを期待したい!


text by Tsunetoshi Kodama
photography by M.Mizuguchi & Day


シェア

▲ TOPへ戻る  ◂前の記事へ/ ▶次の記事へ