GREST流パンクロックが真摯に滑走した夜!

GREST
December 11th, 2016 at Ryogoku SUNRISE, Tokyo

GrindHouse magazine Vol.98に記事掲載したGREST。90年代後半から2000年代前半の数年間を全速力で駆け抜けていったJ PUNK BANDだ。下北沢界隈のライヴハウスでしょっちゅうブイブイ言わせ、デビュー作『LIKE A FLOWER』(99年)など2作品を残した。Vol.98にも書いた手前味噌な話を繰り返す。そのデビュー作に帯キャッチを依頼され、こうのたまった。リーダー、小山田悟(vo,g)とは近しい関係にあるからこそ書けたものだ(笑)。

「エッ!? マジでこのCDを手にレジに行くつもり? 思い直した方がいいんじゃない? 一応、これホメ言葉なんですけど(笑)」

が、しかし2002年に突然潔く活動休止宣言をした。それから11年後の2013年2月、突如再始動し新宿LOFTで復活ライヴをやり、かつて彼らの音楽やライヴをさんざん楽しんだ人たちを再び大喜びさせたことは記憶に新しい。そしてあのエキサイティングかつ懐かしさをも噛み締めた夜から3年半強…またもやなのだけど(笑)突然2枚目『Watch The Moon』よりなな、なんと16年ぶりとなる新音源4曲入りEP『YAMAKAZE』を9月に発売した。その直後の10月にはいわゆるレコ発ライヴがあったのだけど、残念ながら観れずじまいだったので、遅ればせながら12 月11日に両国サンライズに観にいった。イベント新宿ビーチパーティーVol.21に参戦したのだ。

その夜は彼らの出番予定時刻ギリギリに会場に着いた。ドアを開けるや沖縄特有の、と思しきメロディを漂わす音楽がBGMとして流れ、あちこちで泡盛が振る舞われてた。「下町・両国に沖縄?」となったけど、なるほどイベント企画者が沖縄出身者だと聞いた。そのさなかに予定時刻よりやや遅れ、彼らのライヴは始まった。小山田、TACKEY (g,vo)、SHIGERU(b,vo)、MYU-TAN(ds)がステージに登場、所定の位置につき、「いっせーのーせー!」と呼吸を合わせるように勢いよく駆った。1曲目は“I feel down”だ。

彼らはメンバー全員それぞれ40歳前後のベテラン。そんなに頻繁にライヴをやってるわけじゃない。よって1回1回のライヴで体躯をライヴモードに持っていくのはそんなに容易いことじゃない。そんなの当たり前だ。それゆえ終演後にジョーダン半分/本音半分で「油注した方がイイんじゃね?」ぐらい言い放ってやろうか、と思ってたんたんだけど、始まった途端そんな想いはどっかにいってしまった(笑)。ソリッドかつタイトで直球なパンクロックが間断なく放たれてきた。正直これには驚いた。どこか甘く見てたし、たかをくくってた。2曲目で新EPのタイトル曲が続いたとき少々反省したほどだ。

出演バンドが10組と多かったこともあり、彼らの持ち時間は25分と短かった。不必要に長いMCなどなく、喋りで伝えるべきことを最小限伝えたのみで、あくまでも彼ら流にパンクロックし続けることに徹してた。

その姿には観てて共感/共鳴するところが多かった。この彼ら流パンクロックの定義、解釈が好きだ。機会があったらぜひGRESTのライヴを体験してほしい。



text by Hiro Arishima
photography by Ryutaro Saito


  • ■Set list■
  • 01. I feel down
  • 02. Yamakaze
  • 03. Every
  • 04. Jenny
  • 05. Hold a pride
  • 06. Flower
  • 07. Watch the moon
  • 08. 今の先を
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