より進化 & 成長をとげ、さらにナイスな
ライヴバンドになったことを見せつけられた夜!

KNOCK OUT MONKEY
June 22th, 2014 at Ebisu Liquidroom, Tokyo

唐突だけど、自分のKNOCK OUT MONKEY(KOM)に対する想いから始めよう。
少し長くなるけど、どうかつき合ってほしいと思う。

KOMは自分が今もっとも注目し、その将来に大きな期待を寄せる、とてもイキの
いいロックバンドだ。

“神戸の暴れ猿”との異名を授かるとおり兵庫県神戸市出身。結成は2001年と活
動歴はゆうに10年を越える。キャリア的にはもう、中堅どころと言ってイイ。KOM
に自分が出会ったのは、最近のことだ。昨年10月発売のメジャーデビューシング
ル『Paint It Out!!!!』が最初。表題曲を一聴して即ピンっときた。そこを座標ゼロに、
現在入手可能な音源をさかのぼるように聴いていき、ライヴにも足を運んだ。

振り幅が顕著ながら、実にわかりやすいキャッチーな響きを放つメロディ。しっか
り歌心を宿した純和風な日本語詞。ラウド/モダンロックと70's、そして80'sロック
の間を頻繁に自由往来するも、とことん“聴きやすさ/入りやすさ”にこだわった曲
とバンドサウンド。この“三位一体アプローチ”こそKOMのもっとも得意とするとこ
ろであり、数多の、いわゆるJ-LOUD勢と一線を画すところでもある。

ここ数年で「J-LOUDが激アツっ!」ともてはやされるなど、この激しく、ヘヴィな音
楽は一気に広まり、ここ日本でもひとつのジャンルとしての確立を見た。KOMが
それまで以上に頭角を現した時期が、たまたまタイミングが被っただけで、KOM
の音楽はJ-LOUDの範疇に納まり切るものじゃないし、ベクトルを向ける方向も
多勢とは完璧に異なる。そう、KOMは非常にユニークな立ち位置にいるのだ。

前説が長くなってしまった、本題に入ろう。今回観たライヴは、今年2月に発売し
たキャリアいちの力作であるメジャーデビューフル作『INPUT ∝ OUTPUT』に
伴うツアー【TOUR 2014“INPUT ∝ OUTPUT-Final-”】として東京公演。KOM
にとって初のワンマンツアーで12本目にあたる。

セットはだいたい1時間半を越す。対バンの出演がないため、当然KOMの独壇場。
そのぶん集った大勢のお客さんたちの注視や期待などはKOMのみに向けられ、
注がれる。よってKOMには相当な集中力と体力が求められる。まさに過酷なライ
ヴだ。『INPUT ∝ OUTPUT』の頭を飾る“Prologue~Battle against the Apes”
がSEとして使われ、それに導かれるように“I still”で始まったパファーマンスは即
座に、そうしたライヴを10本以上もヤリ倒してきたことで、より“バンド感”をタイトに
してることを教えられた。w-shun(vo,g)、dEnkA(g)、亜太(b)、ナオミチ(ds)の4人
が始終ガップリ四つに組んだプレイを見せつけた。

新曲をメインに演るも、随所にお馴染みの旧曲を散りばめたセット。w-shunがよく
MCで言う「ライヴハウスは遊び場」という空間/環境は独特なフレンドリー感、和気
あいあい感を生み、“押し”と“引き”と“緩み”をうまーく共存共栄させた流れや雰囲気
も楽しく、アッと言う間にKOMとお客さんたちは一体化し、ライヴとしての“理想郷”
を作り上げた。“Gun shot”“Gun shot2”を連打しさんざん盛り上げた後にそれまで
とはすべてをガラリと変え、“realize”をアコースティックヴァージョンで演ったのもよ
かったし、その前後にw-shunが突然『名探偵コナン』を読み出し「ストーリーが全然
頭に入んねぇ」と言ったのにもウケた。dEnkAが“Challenge & Conflict”に入る前に
LED ZEPPELINの曲のリフを遊びでしばし弾いたのも個人的にテンションが上がっ
た。さらに“Paint it Out!!!!”での場内をつんざくような大合唱は感動的ですらあり、こ
の曲がお客さんの間に完全に浸透し、大の人気曲となってることもよくわかった。
…と、さまざまな“FUN”をあちこちで繰り出しつつもやるべきことはきちんとやり、締
めるとこもしっかと締めた約100分強のライヴパフォーマンスからは、KOMがライ
ヴバンドとして再度一皮も二皮も剥け、よりりりしくなってることを強く感じた。

KOMは今後もこの進撃、そしてさらなる進化 & 成長を止めない。7月23日と8月20
日の2ヵ月連続でリリースする2枚の新シングル『Wonderful Life』と『Greed』にも、
そうしたKOMの強い気概やアティテュードがもろに反映されてる。今後も楽しみだ。


text by Hiro Arishima
photography by Rui Hashimoto(SOUND SHOOTER)


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