2014年、大きな翼を得たLOKAが飛翔した
ツアーファイナルをリポート!!

LOKA
December 7th, 2014 at Shimokitazawa Garden

LOKAの2枚目のアルバム『QUATTRO』は、本当にいいヘヴィ/ラウドロック作だ。
それまでの作品で顕著だった、いい意味での「チャラさ」と、飛び道具的なプログラ
ミングを後退させる代わりに、よりシリアスかつ、Kihiroの多彩なヴォーカルを前面
に押し出すことで表現の幅を広げるだけでなく、LOKAはまっすぐにいい曲を書ける
バンドなのだと、証明したアルバムだ。
その『QUATTRO』がリリースされたのは9月のことだったが、そのおよそ3ヶ月前の
6月にはECHOEZ TOUR 2014と題したツアーを開始していた。まずはヨーロッパ
に遠征。1ヶ月におよぶ旅の終盤でKEN'ICHI(ds)が足を骨折するというトラブルに
見舞われながらも、7月に帰国するやいなや、今度はサポートメンバーを起用し、
即国内ツアーに出発。ときにはイベントや大学の学園祭にも出演する等、とにかく
ライヴに明け暮れてきた(KEN'ICHIはその後9月に無事復帰)。その集大成である
ツアーファイナルのワンマン公演を、下北沢のGARDENで行った。

実は彼ら、ちょうど1年前にも同じ会場でワンマンライヴを行っていた。そのときは
フロアにまで足場を設置した特殊なステージを組んでいたが、今回はフロアは通
常の使用だ。その代わり壁にはバンドのロゴ、『QUATTRO』のアートワークに関
わったデザイナーや書道家がコラボした作品が貼りだされていた。
かなりギュウ詰めのフロアに向けて、開演に先立ち注意事項がアナウンスされた
のだが、その第一声が「エロガキの皆様」ときた(笑)。バンドが当初から掲げてき
たスローガン「sexy, bad and heavy」というわけだ。

定刻から30分ほどたった頃、満を持してステージを覆った幕が開き、“SLICK”から
ライヴがスタート。最初の音をバンドがぶっ放した瞬間、正直かなり驚いた。2014
年のツアー中、2回ほどかれらのライヴは観ている。もちろんどちらもよかったのだ
けど、この日の音の一体感や厚み、メンバーの気迫等、すべてがケタ違いなのだ。
長期に渡ったツアーで多くのことを糧としてきたこと、そしてその成長のスピードを
どんどん加速させていることの、何よりの証拠だ。そして“BREATHE ME OUT THE
SHADOW”、“11TH HOUR”とファストな曲を続けると、フロアではサークルピット
が発生。以前は女性客が多かったLOKAのライヴでは考えられなかった反応だ。
『QUATTRO』という作品の力と、地道なライヴ活動を続けたことで、硬派な男性
ファンを獲得したことがよくわかった。実際、曲の間ではフロアからステージに向
かって、野太い叫び声が響き渡り、Kihiroが「黄色い声をくれ!」と女性ファンに促
したほど(笑)。

“YELLOW CHERRY”に“GHOST”とバウンシーなラップコアを立て続けにプレイ
(Kihiroが曲順を間違えたが:笑)したかと思えば、壮大な“LEFT OF ME”、マシン
ガンのごときリフの連打からファンキーなリズムへと流れる“OBLIVION HEART”
と、カラフルなセットが続く。もっと『QUATTRO』の楽曲が中心になるかと思って
いたが、全作品から万遍なく選んだ曲で組み立てている。

そしてしっとりとした“DON'T EVER LEAVE ME OUT”が終わると、Kihiro、SIN(g)、
勝己(b)の3人がステージを後にし、荘厳でダークなインスト曲が流れ出した。そ
れに合わせていく形で、KEN’ICHIのドラムソロが始まった。ひとしきりその技巧を
披露したかと思いきや、彼もまたステージからいなくなってしまう。どうしたことか…
と思いきや、『QUATTRO』の冒頭を飾るイントロダクション“SEITEN NO AKATS-
UKI”が流れ出した。それをバックにメンバーが再登場し、そのまま“ARISE”へと
なだれ込んでいく。なるほど、ここから第二部ということか。

それ以降は“FROM YESTERDAY”、“DAEDALUS”、“EDEN”と『QUATTRO』の曲
を立て続けにプレイ。フロアを扇動しながら歌い、吼えるKihiroと、硬質かつ重厚な
サウンドがせめぎあっていく。白熱し続けるフロアに“CLUB ROCK SHIT”でさら
に燃料を透過してから、必殺技“TSUBASA TRIGGER”で本編を終了。
興奮冷めやらぬアンコールに応じ“EVERYBODY ROCK N'ROLL”で猥雑に腰を
くねらせ、“MAKE IT THROUGH”で本当のラストへと駆け抜けていったのだった。

思い返せば「ロックバンドはツアーをしてこそ!」という大前提を実感した夜だった。
日本だろうと言葉の通じない外国だろうと、ひたすら走り続けてきたLOKAはとに
かく強く、大きく、頼もしくなっていた。Kihiroによれば、この日のためにわざわざ
ヨーロッパから来たファンもいたとか。とにかく地道にドサ廻りを続けてきた結果
が、まさに伴い続けているのだ。
終演後、彼らのライヴスケジュールを見てみると、すでに3月まで、かなりの数の
予定が組まれている。2014年に得た翼を持って、LOKAはすでにさらなる飛翔の
準備を始めている。2015年、LOKAというロックバンドが大きく羽ばたいていく様を
見上げるのが、楽しみだ。




text by Yusuke Mochizuki
photography by Miki Fujiwara



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