G-FREAK FACTORYが、ひとつの
区切りとともに、新たな始まりを迎えた一夜!!

G-FREAK FACTORY
May 17th, 2014 at Shibuya Club Quattro, Tokyo

「メンバー全員が美男子になってた、って書いておいてよ」
ステージに上がる前、こんなジョークをきいていた茂木洋晃(vo)。しかし、
渋谷CLUB QUATTROの楽屋は、どことなくピンとした緊張感が漂っていた。

昨年夏の『S.O.S』リリース直後から、今年の3月29日の渋谷eggman公演
まで続いた、G-FREAK FACTORYの全国ツアー「“S.O.S” TOUR 2013-20
14」。その追加公演「FINAL ENCORE ONE-MAN SHOW ~Sound Of Su-
rvival~」が、5月17日に開催された。バンドとしては10年ぶりのワンマンで、
しかも渋谷CLUB QUATTROで催された本公演…結果的には大成功だった
のだけれど、開演前のメンバーの落ち着かない様子と言ったらなかった。近
寄りがたい…という感じではないものの、やはりこの日が彼らにとっていろい
ろな意味で特別であることがうかがえた。
そしてライヴが始まったのは、予定よりも10分ほど過ぎた19:40のことだった。

フロアが暗転すると、まず原田季征が登場し、ギターを弾き出す。そのまま
家坂清太郎(ds)、Yossyこと吉橋伸之(b)音が加わる。緑のライトが会場を
照らし出す中で、少しずつグルーヴが生まれ、あたりに染みわたっていく。
最後にゆっくりと登場した茂木が一声を上げた瞬間、G-FREAK FACTORY
の音があたりに染みわたり、CLUB QUATTROは彼らの「場」となった。
そこから一気に“Unscramble”、“BREAK ADDICTION”でたたみかける。フ
ロアもバンドも熱気はピークに達し、早々に人波の上を泳ぐものが現れた。
そこから続いた“チャンダンの香るこの部屋から~第二章~”では、すでに吉
橋のメガネがなくなっていた(笑)。
「群馬のG-FREAK FACTORYです。今日はおっかなかったけど、自分たち
のホームにするつもりで来ました。お前らといっしょならできる気がするよ。
よろしくな!」
あくまで地方から出てきたという自分の出自はもちろん、その場にいる全員
でライヴを作り上げよう、という気持ちを忘れない茂木。そこからレトロなキー
ボードの音色とファンキーなリズムで揺らす“DAYS”、Yossyが満面の笑顔
でピースを掲げた“SOUL CONNECTION”で、冒頭で一気に高めたテンショ
ンに絶妙な加速度をつけていく。またキーボードも含めたジャムでいつもの
シンガロングやハンドクラップを、舞台袖のスタッフやセキュリティも交えて展
開。そのハンドクラップから“日はまだ高く”を導き出し、この日二度目のピー
クでフロアを沸騰させた。

印象的だったのが、これまでも節目となるライヴで参加し、サウンドを彩って
きたキーボードの鴨居哲也(彼も元メンバーである)が、数曲を除き、ほぼ全
編で参加していたこと。普段あまり披露する機会のない曲もセットに組み込
まれていたし、サウンドがより華やかになっていた。ステージから放たれる出
音も素晴らしくクリアだったので、普段とは違った、特別な日であることがよ
り強調されていたと思う。

「みんなが聴いたことがない曲を」とプレイされた“ナゼカヒトハナゼカ”では、
歌詞の「赤、白、黄色」というフレーズと照明がシンクロし、幻想的な光景を
生み出した。それを引き受けた名曲“SUNNY ISLAND STORY”で、もうこの
日何度目かも忘れたピークに。ここでちょうど前半戦が終了。

後半戦は、新曲“いつの日か”で幕開け。やさしく、やわらかなバラード曲で、
しっとりとクールダウンするも、ここで急転。“月影”“DUB IN FIRE”と、ジャズ
やダブの要素が前面に出た楽曲を並べていく。そしてまたこれも珍しい曲
“隠り唄(コモリウタ)”を続ける。勢いとスピード感を中心に緩急をつけていっ
た前半に対し、後半ではゆったりと、スローな曲を中心に流れを組み立てて
いくかのようなセットだった(だからこそ、後半でいきなりぶち込まれた“Dirty
Hearty Party”での爆発力は圧巻だった!)。
そしてもう定番…というか、これがなければG-FREAK FACTORYのライヴ
ではないといえるくらいの代名詞“島生民”から“EVEN”で、本編は終了。

アンコールで、茂木が「TAKUMAはん、いらっしゃいますか?」と呼びかける
と、フロア後方から人の間をぬいながら、10-FEETのTAKUMAが! 「出てき
づらいわ(笑)」と笑いつつも、お互いの絆を確かめ合うように、この日二度目
の“日はまだ高く”をプレイ。アドリブでメンバー全員を歌詞でイジる等、ほほ
えましい場面も。
ここで重大発表。7月9日に全曲新曲のミニアルバム『fact』をリリースし、ま
たツアーを行うことを告げた。「またお前らの地に会いに行くからな!」と、これ
からも止まらずに走り続けることを約束。
本当のラストに選ばれたのは“風”。これもスローで優しさがあふれる曲だが、
残った力の最後の一滴まで搾り出すようなバンドの姿には、新たな決意表明
を感じずにはいられなかった。

ライヴ終了後のメンバーたちからは、とにかくやり切ったけれど、「まだまだ
こんなもんじゃない」という空気を感じた。『fact』とともに、彼らは必ずやより
高いフィールドへと上っていくはずだ。これからのG-FREAK FACTORYが
吹かせていく風を、思い切り浴びていきたい。


text by Yusuke Mochizuki
photography by HayachiN


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