未来に向かってバンドとフロアの思いが
ひとつとなった『FUTURE GAME』レコ発イベント!

THE GAME SHOP
October 25th, 2014 at SHIBUYA Vuenos, Tokyo

10月15日に2ndミニ作『FUTURE GAME』をリリースしたTHE GAME SHOP。
同作が、改めて彼ら流のハイブリッドなクラブ・ロックを示した一枚として好評
を博す中、バンドはレコ発イベントとして「GAME ROCK BOMB」を東名阪で開
催。各地に対バンやDJ等を多数迎え、アルバムの世界観を自らのライヴに、
そしてクラブ・イベントの最前線に具現化した。

東京公演は「FUTURE GAME RELEASE TOUR 01 VUENOS 16th Annive-
rsary」とサブタイトルされ、10月25日に渋谷VUENOSで開催。バンドとしてキ
バオブアキバ、FAR EAST MAZE、ALPHASE、FEAR FROM THE HATE、DJ
としてDubscribe、dj Hmen、ISHIKAWA、HALU、BONZO、D-MANTRAが出
演。中盤のDJタイムでは、KIMITO(vo)が「♪やりきれるところまでやっちゃいな♪」
と、フリースタイルでオーディエンスを揺動。ナース姿のコスプレ女子が、イエー
ガー(56種類ものハーブを使ったドイツ産のリキュール)を振る舞い酒して回っ
たりもした。

もちろん対バン陣もTHE GAME SHOPのためにと気合十分。肉体的なダイナ
ミズムとエレクトロな要素が呼応したFAR EAST MAZE。平均年齢20.4歳のエ
モーションがアグレッシヴに迫るALPHASE。キバオブアキバはヲタイリッシュ・
デス・ポップ・バンドとしてサブカル時代ならではのラウド・サウンドを展開。さら
にはスクリーモ/ポスト・ハードコアの新進気鋭FEAR FROM THE HATEと続
き、THE GAME SHOPは満を持しての登場となった。

青のライトが照らし、スモークが立ち込めるステージにメンバーが姿を現わす
と、熱気を帯びてすでに準備万端のフロアから歓声が上がる。意味ありげに
うんうんとうなづくMcD(Manipulator/Key)。KIMITOも耳に手を当ててマイクを
通さずに何かを叫び、目の前にいたオーディエンスと握手。NESA(b)も「ここ
から朝まで踊ろうぜ!」と場内を煽り、KIMITOは「未来は俺たちが作っていこう
ぜ!」とポジティヴに呼びかけ、その後も「遊ぼうぜ!」「かかってこいや!」とこの
日にかける思いをみなぎらせた。
筆者がTHE GAME SHOPのライヴを観るのは、8月15日に代々木競技場敷
地内で開催された「EXTREAM ROCK」以来のこと(当日の模様は、こちら
参照)。あの時は炎天下の野外でのステージだったが、やはり彼らは密室感
のあるクラブのようなスペースが似合うと実感。それこそUKのベース・シーン
から多大な影響を受け…といった出自を改めて確認した印象もあった。

エレクトロなダンス・サウンドとロック・バンドとしてのダイナミズムが協調とせめ
ぎ合いを繰り返すことで生まれる、怪しくグリッターなグルーヴ。そしてレトロ・
フューチャーな感触に息づく猥雑なスリリングさとポジティヴなエモーション。狭
いステージに多数の機材が並べられるとともに、フロント陣がひしめき合う図に
は力業なインパントがあり、5人も何かしらの形でオーディエンスと繋がろうとす
る。ステージ向かって右手後方には髪を振り乱しながら、まぶしい笑顔でギター
をかき鳴らすKENJIRO(g)。左手には魔術師が祈りを捧げるかのようなMcD。
その斜め後ろではNESAが手を挙げ、ど真ん中のKIMITOも手を振りながらフ
ロアにアクションを促し、「今宵は集まってくれてありがとう。大好きなバンドに
最高のDJと同じ空間を作れて最高だ!」と喜びを露わにした。D-MANTRAは
サングラスを外し、髪をかきあげながら全身でオーディエンスを揺動。正直、そ
んなバンドに頭の中を掻き回され、強引に日々の感情を空っぽにされられる瞬
間も1度や2度ではなかった。
楽しむことに貪欲なバンドと観客のエモーションが重なり合い、持ち前のハイブ
リッドなグルーヴがより大きなヴァイヴスを生み出していく。お互いに目が合い、
笑顔を交わすメンバー。KIMITOも「おおきに!」とピースサイン。バンドも手応えを
肌で感じていたのだろう。
そんな中、“Cross Culture”にはアルバムの同曲にも参加している、メンバーと
腐れ縁のKITが登場。彼は関東を中心に活動するハイブリッドなデジタル・ロッ
ク・バンド、MeloiksigNのヴォーカルで、その斜に構えたかのような(?)歌声で
KIMITOと共鳴。場内の空気をさらに濃密なものとした。

「俺らはファミリーを大事にしてきたし、大切にするべきものだと思う」と思いを語る
D-MANTRA。さらには「音楽のパワーを信じてここまでやってきた。自分を信じて
生きよう!」と言葉を続け、こちらをも鼓舞。本編はジャンプで場内がひとつになった
“Bit Funk”など、カオスな盛り上がりを見せて終了した。
アンコールは、メタリックなリフが心地よかった、タイトルどおりのロック・チューン
“Mosh Bit Rock”、そして「俺らが最後に何を見たいか分かるか? デカいジャンプ
を見せてくれ!」とKIMITOが呼びかけ、フロアが激しく隆起した“MMO”の2曲。心身
が躍った。オープニング同様、ステージ前にいたオーディエンスとガッチリ握手を
交わしてステージを後にするKIMITO。改めて音楽に備わったポジティヴなパワー
を実感した夜だった。


text by Tsunetoshi Kodama
photography by Photo by Tonoko


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