coldrainが大スパークし、さらなる飛翔、
上昇を目の当たりにさせられた夜!!

coldrain
ONE MAN SHOW "EVOLVE"
January 18th, 2014 at Shinkiba STUDIO COAST, Tokyo

6曲入りミニ作『THROUGH CLARITY』(2012年)発売に伴うThrough Clarity
Tour 2012のファイナル渋谷O-EAST公演を観たとき、「ああ、もうcoldrainは
次なる領域にリーチしてるな」と実感させられた。続いて発売された3枚目のフ
ル作『The Revelation』(2013年)は期待どおりどころか、それをはるかに超越
した、まさに渾身の一作となった。間違いなく2013年発売のロック作のベスト
五指に入る極上の出来で、前々からMasato(vo)が言い続けてきた「めっちゃ
ヘヴィながらも、メロディックなところはとことんメロディックに」というcoldrainの
あるべき姿/音楽をストイックなまでにデフォルメさせた、ある意味“有言実行/
体現作”だった。その発売から4ヵ月後に観たサマソニ2013参戦でのライヴで
同作のド頭を飾る“The War Is On”がとてもライヴ映えする曲だということもわ
かった。当然次はThe Revelation Tour 2013のファイナルSHIBUYA-AX公演
という流れとなり、期待もさらに膨らむわけだけど、私事で身動きがとれず泣く
泣く諦めざるを得なかった。翌日、観戦したスタッフからそのライヴがいかにす
ばらしかったかをさんざん聞かされ、とても残念な想いにかられた。そうした経
緯があったからこそ余計、この夜のONE MAN SHOW“EVOLVE”に強い想いを
馳せたことは言うまでもない。そして、彼らはそれに見事なまでに応えてくれた。

定刻夜7時に客電が落ち、場内が暗転。と同時にドッと大歓声が渦巻き、それに
釣られるようにSEが流れ出し、スクリーンに風変りな映像が流れた。それから間
髪を入れずに“Behind the Curtain”でパフォーマンスが始まった。公演数日前
にこの曲のPVが解禁になったばかり。ステージのへりからスモークガスが放射
され、メンバーの姿、そしてステージ全景が一斉にあらわに。実に心憎い始まり
方、そして演出だ。さらに熱いものが込み上げてくる瞬間だった。“Die tomorrow”
じゃアンプ群の上から火柱が上がるなど視覚効果もバッチリで、暴れる者、観る
者のテンションをよりアゲ、高めた。3曲目“Rescue Me”あたりから彼らが上記し
たThrough Clarity Tour 2012ファイナル、そしてサマソニ2013参戦時に増して
強靭なライヴバンドと化し、圧倒されるほどのスケール感すら放ってたことをこの
目と耳でしっかり捉え、あますところなく肌で感じた。マキシシングル『Fiction』(2
008年)でデビューした当初、正直言うと彼ら自身、そしてその音楽に“線の細さ”
を感じてた。まぁ時期的に当たり前って言やぁ当たり前なんだけど(デビューした
ての新人という意味で)、その“線の細さ”はもはや綺麗に消え去り、彼らのすべ
てに突き抜けるほどの重さ、太さ、強さが伴ってた。これぞ、ライヴにライヴを重
ねることで精進し、シーンの底から這い上がってたきた“現場叩き上げバンド”で
あることの、なによりの証だ。

ステージ運びや、しっかり“起承転結”を創り出したセットの流れも大いに魅せた。
“We're not alone”演奏後のMasatoのMCは長めで、今日この場に到達するま
でに時間がかかった(=新木場STUDIO COASTでワンマンライヴを演り、チケッ
トをソールドアウトにするまでに)という感慨深い内容で、それまでよりグッとテン
ポダウンさせ、“Confession”“Next To You”と続けた流れは美しかったし、Mas
atoが語ったことの意味もより活きた。それから“Never Look Away”からのアッ
パーチューン3連発で再びアゲ、“Miss You”“Carry On”をアコースティックセッ
トで、という“緩急の自在さ”を改めて挟み込むことで明確なダイナミズムを放った。
これなどはライヴの積み重ねで体得した“技”と言える。そして“The War Is On”
から勢いよく後半線へとなだれ込み、この夜のファイナルチューン“Final Desti-
nation”まで一気に駆け抜け、さらなる盛り上がりを作り出し、終演した。2時間の
セットはまさに見応え十分だった。

“Final Destination”でMasatoは「自分の道を見つけたから もう引き返せない 僕
は前に進み続ける」と歌う。まさにそのとおりで、coldrainは本日1月29日、初の
ヨーロッパツアーを行うため離日した。まずイギリスでヘッドラインショウを3公演
やり、その足でBULLET FOR MY VALENTINE(BFMV)のサポートアクトとして約
1ヵ月間帯同し、各地を巡演する。イギリス/ヨーロッパのメタルファンは、その名を
世界に轟かせるほどガチで屈強だ。一緒に組むBFMVも世界最強のライヴバンド
のひとつだ。欧米の音楽市場はおいそれとは日本のバンドを同じ土俵には上げて
くれない。屈強なファンたちを前に日本のバンドがもろくも砕け散った瞬間を過去何
度も目の当たりにしてきた、という苦い経験が自分にはある。しかし今のcoldrain
なら絶対にその環境/状況に太刀打ちでき、しっかりとした手応えを得、そしてなに
かを残してくることは間違いない。もう彼らはそこまでのレベルに達してる。終演後
メンバーたちに会い、自分はこう言い放った。

「BFMVのケツを蹴り上げておいで(笑)!」

MasatoをはじめSugi(g)、Y.K.C(g)、RxYxO(b)、Katsuma(ds)みな苦笑いしてた
けど、まんざらでもないというような表情を見せたのを自分は見逃さなかった(笑)。
加えて6月にイギリスで開催される恒例の有名メタルフェススティバル、Downl-
oad FestivalにもCrossfaithとともに出演することが決定した。素敵である!


文・有島博志/text by Hiro Arishima


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