狂喜乱舞したM.D.M.S主催イベントの模様をお届け!!



STONE COLD KILLERSと銘打っているだけあって、殺傷力高めな一夜だった。
昨今のライヴハウスシーンはものすごいことになっている。日頃GrindHouseとも関わりの深いALICE IN HELLやSpirytus、SOUDNWITCHなどありとあらゆるタイプのバンドが存在し、アンダーグラウンドな世界で個々の個性、力を発揮し頑張っている。現ラウドロック/メタルシーンを牽引する存在である、女ツインヴォーカルのFAKE ISLAND、光と闇という対照的なテーマを扱いながらも、圧倒的独特な世界観を醸し出すAmiliyah。そして、男2人女2人で構成されるM.D.M.Sなどがいい例だ。FAKE ISLANDとM.D.M.Sはよくライヴには行っているが、Amiliyahは今回初体験だった。




オープニングアクトとして出たALVAREZに続いてステージに上がったFAKE ISLANDは、気合いがハンパなかった。1月20日にデビュー・ミニ・アルバム『FAKE ISLAND』(2017年)のツアーファイナルを終え、自分的には昨年9月に渋谷THE GAMEで観て以来と久しぶりだ。全国各地を回り磨き抜かれたそのサウンド、グルーヴは着実に成長をとげていたし、破壊力が以前にも増して凄まじいものとなっていた。
上記ミニアルバム収録曲”small island”や”Connected”などを披露し、Yuuri Bijoux(vo)の「今日は特別にカヴァー曲を用意してます!」と威勢のいい掛け声とともに、BUTHCER BABIESの”Magnolia Blvd”を披露した。鋭角的リフが四方八方に炸裂しつつ、2人の女性ヴォーカルがステージを縦横無尽に駆け抜ける様はまさに“獣”そのものだった。YuuriのクリーンヴォイスとEricaのデス声が交互に放たれ、マイクを通しスピーカーから出てぶつかり合い、混じり合う様はまさに圧巻のスペクタクルともいうべきものだった。40分のステージだったが序盤から引っ張り込まれ、あっという間に時間が過ぎていった。 それにしても会場内はアツイ・・・。




次は初見のAmiliyah。今回の出演勢の中でほかとはコントラストが異なるバンドだ。FAKE ISLANDがハードコアでブルータルなラウドロックだったのに対し、Amiliyahは濃厚重厚なグルーヴ感と光と闇という独特な世界観を併せ持つ。kimi(vo)以外のメンバー全員がモンスターで、まずはその異様な光景に圧倒された。ダークなサウンドを放ちながらもkimiの妖艶に、かつ高く昇華していく歌声と楽器隊が相反する様相を呈しており、時折プログレッシヴロック風な感じでテンポチェンジし、高速リフを刻むそれは、混沌とした世界観を表しているようにも思えた。
世界観の作りはもとより、2本のギター、つまり低音が埋もれることなくハッキリと聴こえ、各サウンドの分量がほどよい位置に配されているなど技術的には高度なレベルにあるとこのとき感じた。また、メンバーによるMCは一切なくステージ後方に設けられたバックスクリーンから映像が流れ出しストーリーが始まっていくのも興味深かった。映像、音、ヴィジュアルすべてが緻密に構築され、作り出される世界観はいままでに観たことがないものだった。




ラストには本日の主催バンドM.D.M.Sが定刻よりだいぶ過ぎた20:35ころステージに登場した。今回Mamiya(vo)はステージ衣装を忘れなかったようだ(笑)。そして、”Black Widow”で駆け抜けた。立て続けに新曲”Serial Killer”と”Fuck Off Mother Fuckers”と新曲と旧曲をつなげ、完璧に観客の心を鷲づかみにしたところで、相変わらずのゆるいMCだ。Mamiyaの鼻づまりを起こしたかのような喋りに、Mayo(ds)&Shin(g)の絡み。相変わらずクールなDaibon(b)だ。おもむろにMamiyaがギターを手にすると、”Give the Pill”を披露したが、Mamiyaがギターを本当に弾いているのかは分からない(笑)。

事前情報で、今回の主催ライヴでは1stアルバム『TOTALLY FUCKED UP』(2016年)から普段ライヴではあまり披露しない楽曲を何曲か披露するとの告知もあった。その通りセット中盤から後半にかけては”I Just Come Back”や”Paranoia”なども披露。途中の”Pull the Trigger”ではDaiboとShinによるロングタイム・セッション・バトルも披露された。互いに弧を描くようにステージ中央を回り続け、睨みを効かせつつ奏でる一音一音がぶつかり合い、実直でタイトなサウンドを聴かせてくれ、観る者を慟哭させていた。なお、この際Mamiyaはステージ裏にて衣装チェンジを行なっていたそうだが、思いもよらぬことにFAKE ISLANDのReiji(ds)がその場にいたゆえ、素早く着替えた結果いくつかのボタンやフォックがはめられてなかったという、いかにもMamiyaらしいハプニングも起こしていた。

そして、今年の10月26日に新ミニ・アルバム(タイトル未定)を発表すること、さらに11月24日にはメンバー自身が避け続けていたというワンマンライヴも吉祥寺クレッシェンドにて開催することが発表された。
今回の3マン+オープニングアクトは重大イベントへの一つの布石とも位置付けられる内容だったし、M.D.M.S自身にとってもさらなる成長期に突入したといえるものだったと思う。これからはレコーディングとなるためライヴの本数も少し減っていくだろうが、今年後半以降の展開に要注目だ!


text by Yushun Shimamura
photo by KENTARO IGARI

 M.D.M.S
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 『TOTALLY FUCKED UP』
 Black-listed BLRC00084












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 『FAKE ISLAND』
 SPACE SHOWER MUSIC












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 『HIDDEN DOOR』
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