新作『STAY PUNK FOREVER』ツアー“ほぼ”ファイナル公演をリポート!



梅雨入り前の暑さ、寒さに慣れない憂うつな気分を皆も感じているだろうか?何も手をつけられない状態が続くなか、気合を入れるために何か聴こうと悩んでいた。その時、近々ライヴ観戦予定のTHE STARBEMSの予習をしようとセレクションをした。今年1月にリリースされた新作『STAY PUNK FOREVER』を聴いたが、とにかく元気があるメロディで「うおおおおお!!」と思わず、誰もいない部屋で雄叫びをあげた(笑)。どの曲もド頭からキャッチーなメロディとリズムで、誰もが聴いたら「楽しい!」という感情が爆発してついつい身体を動かしたくなる。アルバムを一通り聴いただけなのに、気だるさが一気に吹き飛び、早くライヴに行きたいという気持ちでいっぱいになった。

そして、ライヴ当日。心地よくヒンヤリした夜道のなか、スマホの地図を上下逆さまにしながら、初めて足を運ぶ下北沢ReGへ向かった。方向音痴の私は見づらい地図に戸惑っていたが、アルバムを聴いたあの高揚感を思い出したおかげで、会場に引き寄せられたかのように迷いなく無事到着した。



21時前に照明が暗転し、いよいよ彼らの出番が迫った。小さめのライヴ会場に動くのがやっとなほど人でいっぱいになっており、ファンのコールでバンドが出てくるのを誰もが心待ちにしていた。そのなかで一発目に披露した曲は、新作のタイトルでもある“Stay Punk Forever ”。「いつまでもパンクで在り続ける」という意味の曲で、イントロなしのギターとボーカルの歌い出しで始まる軽快な1曲目に相応しい。新作のジャケットがプリントされたフラッグにも目を引いた。カラフルな手書きのポップ文字のカセットテープのインデックスに5人の遊び心を感じた。そのフラッグを背に、彼らは爽やかなブライト・サウンドを会場いっぱいに鳴り響かせた。それに食いつくかのように「楽しい!」をさらけ出し、飛び跳ねて手をブンブンと振り上げるファン。その様子を見ていた私は、ただ息を漏らすだけだった。



日高央(vo)がMCするまで、会場は熱気ゲージの限界をブチ切ってさらに加速するばかりだった。曲に合わせてファンは、身体を横に揺らしては隣とぶつかり合い、「オイ!オイ!」と掛け声をして、クラウドサーフをして日高のマイクを奪うなどバンドに負けずと活気が溢れていた。その一方で、バンドはキャッチーな曲調に合わせて、それぞれのパートをこなしていった。クールな表情で旋律を奏でる菊池篤(g)と越川和磨(g)、安定感のあるリズムラインをつくり出す高地広明(ds)と山下潤一郎(b)は長年ミュージシャンの経験があるからこそできるチームワークだと感じた。そのグルーヴ感を身体で感じた曲は、日高の「東京!」「電磁波!」というコールの後に続いた“Non-Fiction”だ。RED HOT CHILI PEPPERSの“Give It Away”の雰囲気を沸騰させるようなファンキーなパンクナンバーが、テンポの変わるたびに興奮するファンによって会場を大きく揺らした。

どれも曲の出だしを聴くだけで胸が高鳴ったが、個人的にシビれた曲は“Holdin’ On”だ。鼓動のようなドラムの力強いビート、間奏で「ウォ~」とバンドとファンが一緒に歌う様子は、開放感ある野外フェスのようだった。アーティストと観客がステージ前の柵を超え一緒になってライヴをつくる瞬間は本当に美しいし、胸が熱くなった。その後披露された“In The Wall ”や“New Wave”で、誰もが踊り、歌った。本格的に夏を迎える前なのにもう夏を迎えたかのような熱気だけが残って、本編が終了した。



アンコールを心待ちするファンのためにすぐにステージに帰ってきたバンドは3曲披露。“Human Rights”ではモッシュピットが発生し、再びフロアは揺らいだ。日高の指示でテンポに合わせて、人の渦が早くなったりゆっくりとまわったりのサークルモッシュ。 ウルトラマンのように時間制限となり、途中で会場を去らなければならない私。気持ちを会場に残しつつ、初めて彼らのパフォーマンスを観て久々に童心に返った。この日は、アンコールを含めボリューム満点の24曲を披露。レコ発ツアーほぼ(7月に単発で大阪もあるので)最終日と日高の誕生日が重なり、バンドとファンにとって思い出に残るハッピーな1日になっただろう。

みんなのプレイリストにTHE STARBEMSを入れるスペースは開けただろうか?これから暑さが厳しくなる季節に、彼らの音楽でモヤモヤ気分を吹っ飛ばそう!



<LIVE SCHEDILE>
7/13(金) 渋谷 O-WEST
7/20(金) 名古屋 CLUB 3STAR IMAIKE
7/21(土) 長野 The Venue
7/28(土) 大阪 長堀橋WAXX
7/28(日) 愛媛 西条STONE HAMMER FES.
8/11(土) 滋賀 EAT THE ROCK 2018
8/12(日) 茨城 ROCK IN JAPAN 2018



文・木村千優
写真・Nozomi Nakajo

 THE STARBEMS
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