多彩なアプローチ方法を磨きあげた、
BMLF会心アルバム!!


BEFORE MY LIFE FAILS、久々にして渾身のフルアルバムである。初期の、本人たちいわく「闇鍋みたい」なデスコア/メタルコアに始まり、『YOUTH AGAINST CHRIST』(2010年)でムダを削ぎ落とし、男性ホルモンの濃さと汗臭さを強調。続くミニアルバム『(FOR)LORN』(2013年)では、ハッキリしたメロディを取り入れることで、新境地を開拓した。作品のタームこそ空いているものの、着実に進化してきたのが彼らだ。
今回のアルバム『ANIMUS』は、『(FOR)LORN』で見せた新境地をもう少し広げつつも、ひとつひとつの要素を研ぎ澄ませることで、表情豊かながらもシャープな作品に仕上がっている。

エレクトロニクスも用いた荘厳なイントロ“Oceans”にまず驚くが、続く“Proven”で一気に爆発。ゴリゴリしたリフと分厚いコーラスで突き進んだかと思えば“Assimilation”、“Verges”と、ヘヴィながらも清涼感を際立たせた楽曲で、ネクスト・ステップをアピール。以前よりもキャッチーなメロディを大増量させているが、持ち前のハードコア出身の強度や生々しさをキープしており、変に甘ったるくなったりもしていない。Matsuno(vo)も自分の声質や発声のクセといった個性を認識し、使いこなせるようになったことも大きいはず。また、曲が短いのもポイントだ。全曲4分未満でビシっと締めており、明瞭かつ簡潔。だがしっかりと各要素を消化しているおかげで、聴きごたえは充分だ。
終盤に収められた“The Bite”も、本作のハイライトのひとつ。『(FOR)LORN』にも、メロウさと激しい疾走感を同居させた曲があったが、今回はついにバラードを初披露している。激しく押しまくるだけではない、より多彩な音楽性と表現方法を獲得したバンドの姿がここにある。

本作リリース直後から、レコ発も兼ねて東名阪にてリリースイベントを主催。年明けには全国ツアーも開始する。新作で一本の芯と筋を通し、飛躍した彼らの姿を見るのが、今から楽しみだ。



text by Yusuke Mochizuki

 BEFORE MY LIFE FAILS
 『ANIMUS』
 11月25日発売