ブルータルさと浮遊感が共存共栄しつつ
何度もクライマックスを演じる
ニュージーランド産エクストリームメタル



TOWER RECORDSと池袋のライヴハウス、KINGSX TOKYO、そしてGrindHouseが手を組んだ来日ショウケースギグシリーズ、FOUR unite ONE第6回参戦で来日するIN DREAD RESPIONSE(IDR)。ニュージーランドはオークランド産の5人組で、今回で2度目の来日となる。
正直言うと、自分は半年ぐらい前まで彼らの名すらちゃんと親しみがなかった。ある日、部下のひとりより進言があり、彼らのことをきちんと知り、作品3枚を聴き、ニュージーランドのアンダーグラウンドシーンにも“光明”を見出すことができ、今回の参戦と、そのタイミングでの3枚目の新作『HEAVENSHORE』をGrindHouse recordingsより輸入盤日本盤仕様という形でのリリースを決めた。「そう言えば…」と、昨年3月にCANCER BATSにgood evening with…企画で再来日してもらい、KINGSX TOKYOでワンオフ公演を催したとき、ベン・リード(vo)が観にきてくれて、部下に紹介してもらい、立ち話をしたことを思いだした。その頃、彼は日本に住んでた。流暢な日本語を話し、ビックリさせられたものだ。

この世にエクストリームメタルバンドは星の数ほどいる。しかも最近はジャンルがかなり細分化し、枝分かれしたり、融合したりを繰り返してる。そうした環境下でこのIDRに響いたのは、しょっちゅうブルータルでありつつも、ポストロック的な深く豊かな情景描写と浮遊感を強く覚え、それらがバランスよく混ざりながらどこかで必ず“インテリジェント性”を漂わせるからだ。時折赤ん坊が泣くような感じで上がる物悲しく美麗なギターメロディもいいし、ベンのグロウルも押しが強い。けっこうテクニカルだ。楽器隊はみな、かなり高い演奏能力を持つ。特にコリィ・フリードランナー(ds)は相当なバカテクの持ち主だと見た。だけど彼らは決してそのテクニカルなところだけに重心を置いてない。もちろん基軸にはしてるけど、ポストロック的アプローチや美メロとのアレンジングに長けてるゆえ、総体的な存在感、説得力に秀でてるのだ。この点こそが、このIN DREAD RESPONSEの最大級の魅力だ。

今回、封入されてるダウンロード・カードに記載されているURLから、5曲のボーナストラックがダウンロードできる。ベンのヴォーカルで再録された既発曲のニューヴァージョン3曲、そしてNUMBER GIRL、envyのカヴァーだ。


text by Hiro Arishima



 IN DREAD RESPONSE
 『HEAVENSHORE』
 2月24日発売