笑顔で怒りの拳を振り上げる、
THE STARBEMS渾身の新作がお目見え!!


ドカドカドカドカ…、とにかくたたみかけてくる。スパっと聴けて気分爽快。でもた
だのフラストレーション発散装置では終わらない。THE STARBEMSの2作目
『Vanishing City』は、そんなアルバムだ。

司令塔である日高央(vo)を筆頭に、各メンバーの「元○○」という枕詞は、もうい
らない。彼らはTHE STARBEMSというバンドとしての地盤を、ここで固めるに
違いない。

ものものしいイントロから、男臭さしかないコーラスが切りこんでくる1曲目“Wo-
rking Youth”で、もう完璧な滑り出しだ。次の“Sublime”ではブレイクダウンも
挟みつつ、2ビートでかっ飛ばしていくし、続く“Let Lights Shine”もつんのめる
ようで、スピードを緩めない。と思えば“Vanishing City”や“The Midnight Sun”
ではきらめくようなメロディを響かせ、ギアを緩めたか? と思いきやまた疾走
する“Sweet Nothing Blues”、ポップなメロディを増強させた“Everybody Ne-
eds Somebody”や“Evening Star / Morning Star”…。どれもスピード感にあ
ふれており、冒頭に書いたようにとにかくたたみかけてくるが、アレンジやメロ
ディの溶け込ませ方等で、絶妙な加速度がついているから、ダレも飽きもこな
いまま、一気に最後まで聴き倒せる。トリプルギターだからこそ出せる、分厚
く迫力満点のサウンドに、日高の甘すぎないメロディも、耳に心地よく馴染む。

ハードコア/パンクを幹とし、メタルだったり、パワーポップだったり、クラシッ
ク・ロックだったりと、様々な音楽のいいとこ取りと言えるけれども、すべてを
しっかりと理解し、吸収していて、かつ天性の才能がなければ出せないサウ
ンドなのだ。

日高いわく、今作は「明るく怒った」という。たしかに歌詞を読むと、日高は怒っ
ている。でも、それをポジティヴなパワーに変換して、その先へと進もうとして
いるのもわかるはず。怒りと笑顔と、すべての人への激励が詰まった、前しか
向いてないアルバムなのだ。


text by Yusuke Mochizuki


 THE STARBEMS
 『Vanishing City』
 11月12日発売

▲ TOPへ戻る /  前の記事へ /  次の記事へ