さらなる世界へと羽ばたこうとしてる、
渾身かつ緻密な力作、ここに発売!



待ちに待った、MAN WITH A MISSION(MWAM)の通算4枚目の新フル作だ。前フル作『Tales of Purefly』よりジャスト2年ぶりとなる。

MWAMにはたくさんの音楽的引き出し、そして数多くの音楽的武器がある。そのひとつがメロディのフックの強さ、そして曲のよさだ。こういう言い方は失礼かもしれないけど、ライヴで曲を聴き、曲タイトルを覚えてなくてすぐ認識できなくとも、サビとかに出くわした瞬間、「ぁ、あの曲だ!」となる。間違いなくMWAMがソングライティング能力というものに非常に長けてるバンドであることのなによりの証で、これはバンドにとってとてつもなく大きな強みとなる。ポップスだろうがR&Bだろうがロックだろうが、いいメロディ、曲を持つバンドは足腰が強く、寿命も長い。

収録曲13曲――。うち“Raise your flag”“Seven Deadly Sins”“Memories”“Far”“Out of Control”の5曲は、既発のシングルやスプリットEPで我々はさんざん聴いてきてる。だけど、こうして今フル作のあちこちに散りばめられると前とは違う輝きを放ち、前後の曲と相まって異なる響きも漂わせるんだから面白い。どこからどう切っても、聴いてもMWAMの作品であることに変わりはないのだけど、前フル作とは明らかに作風が異次元に到達してる。前フル作はいわゆるハードロック/ヘヴィメタル特有の美学、様式美的展開が下敷きになってたけど、GrindHouse magazine最新号Vol94掲載のジャンケン・ジョニーのインタヴュー記事にもあるように、今作はそうした設定を取っ払い、とにかくやりたいことをやるということに徹してる。聴き進むにつれ「ホントに音楽的引き出し、武器が多いなぁ」と感服させられると同時に、自分たちのソングライティング力に絶対の自信を持ってるハズなのに新たな冒険・挑戦に余念がなく、よりよいメロディ、曲にしたいという強い信念からZEBRAHEADとのコラボ曲“Out of Control”を除いても、5曲に外部のアメリカ人コンポーザー数人を起用してる。そして、そのアウトプットを自己消化し、完全に自分たちのものにしてるんだから見事だ。

とにかく間口がグイッと広がった。奥行きも増し、さらなる深みも加わった。だけど芯、核はまったくブレてない。これぞMWAMのグローバルスタンダード、なんていうベタな言い方はしたくはないけど、日本でも、そして欧米でも今作を携えてどんどん飛翔していってほしい。そう願わずにはいられない。今作を聴いてブッ飛ばされ、ときに優しく包み込まれてほしい。


text by Hiro Arishima

 MAN WITH A MISSION
 『THE WORLD'S ON FIRE』
 2月9日発売