より成長・進化し、再び新たな可能性を
開陳するG-FREAK FACTORYを聴け!


復活音源となったシングル『EVEN』(2012年)発売を経ての、昨夏の9年ぶり
のフル作『S.O.S』リリースと、その後の週末限定ながら精力的なツアーの敢
行で、G-FREAK FACTORYは見事、再び輝き、飛翔しだした。それは間違い
なく、当初の周囲の予想をはるかに超えたものだったろう。これぞ彼らの本当
の力、“底力”なんである。個人的には「ほれ見たことか」とほくそ笑む。

『S.O.S』完成後、茂木洋晃(vo)と原田征季(g)がよく口にしてたのが、その作
風に関して「とにかくとっ散らかってる内容なんで」だった。たしかにそのとおり
なのだけど、それでもこの作品がすばらしく、異様なほどに高い完成度誇るの
は、そのとっ散らかったものがすべて“G-FREAK FACTORYの傘”の下にスッ
ポリと収まり、生来の音楽的基軸もまったくプレてないからだ。実はどこをどう
切っても、徹底してG-FREAK FACTORY以外の何物でもないんである。で、
『S.O.S』発売から1年で届けられた今ミニ作。相変わらずとっ散らかってる。し
かも、そのとっ散らかりかたが『S.O.S』とはまた違う。で、もちろん、ガッツリと
G-FREAK FACTORYしてるのだ。

曲の表情がコロッコロ変わる。“FOUNDATION”の出だしがスポークンワードな
のにはいきなりヤラれたし、“ONE’S FLOWER”はユル~いレゲエ調で、意味
深な歌詞も興味深い。“アシアトカゼノオト”は初スカ・チューンで、“いつの日か”
は茂木が歌詞の一言一言を噛み締めるように歌うメロウなナンバー。“BRAVE
PL(R)AYER”は今の空気をしっかと吸い込んだダンサブルな曲で、“45ROOTS”
はタイトルどおりG-FREAK FACTORYの音楽的ルーツはここにあり! を教えて
くれる、ややダブを効かせた1曲。そして遊びながら楽しくスウィングする“ONE
WAY ROCK TRAIN”で締めくくられ、初回生産限定盤のみに収録される“島生民”
のライヴヴァージョンへと入っていく。

もともと“G-FREAK FACTORY節”というまったく独自のものを持つバンドだ。それ
がとっ散らかることでより表情を豊かにし、懐も深くしてる。G-FREAK FACTORY
がさらに成長・進化し、新たな可能性を見せる好ミニ作だ。今聴くべき作品の1枚
である。



文・有島博志 / text by Hiro Arishima


 G-FREAK FACTORY
 『fact』
 7月9日発売

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